一般社団法人
兵庫県訪問看護ステーション連絡協議会
会長 八田 昌樹
(兵庫県医師会 会長)
平素より、兵庫県の在宅医療を支えてくださっている訪問看護ステーションの皆様に、心より敬意を表します。このたび会長を拝命し、皆様とともに本県の訪問看護の発展に力を尽くしてまいりたいと存じます。
少子高齢化と多死社会の進行により、在宅医療・介護のニーズは一層高まり、多様化しています。「住み慣れた地域で、自分らしく最期まで暮らしたい」という県民の願いを実現するためには、地域医療構想や地域包括ケアシステムの着実な推進が不可欠であり、その中心を担うのが訪問看護の現場です。医療と介護をつなぎ、生活に寄り添う専門職としての役割は、今後ますます重要性を増してまいります。
一方で、昨年来、訪問看護の現場には大きな負担が生じています。厚生局による指導・監査の厳格化、診療報酬改定に伴う「20分未満訪問の厳格化」など、コンプライアンスの遵守と時間管理の両立が求められ、書類作成や記録管理の事務負担が著しく増加しています。不適切な運用の是正は必要ですが、地域医療を真摯に支える事業所が疲弊してしまっては本末転倒です。
また、全国各地で自然災害が頻発・激甚化する中、在宅療養者の安否確認や継続支援において訪問看護の役割が改めて注目されています。停電や交通遮断など、災害時には通常の支援が困難になる場面も多く、平時からの備えや多職種連携の強化が欠かせません。兵庫県も大規模災害のリスクを抱える地域であり、訪問看護の皆様とともに、災害に強い在宅医療体制を構築していく必要があります。
さらに、医療DXの進展は、訪問看護の質向上と業務効率化に大きな可能性をもたらします。情報共有ツールの活用や記録の標準化は、現場の負担軽減と安全性向上の両立に寄与するものです。
直面する課題は多いものの、皆様の現場力と熱意こそが兵庫県の在宅医療を支えています。本協議会としても、皆様が誇りを持って働ける環境づくりに全力で取り組んでまいります。
今後とも、皆様のご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。